gizaemonnのブログ

価値観アップデートは楽しい

日本の子育てがおかしい理由⑲

人間の歴史は争いの歴史です。最初の争いは必ず「親子喧嘩」です。そして親子喧嘩の発端は親から始まります。

なぜなら争いの原因は親が作っているからです。

 

 

①権力を持つと使いたくなる

プーチン大統領ウクライナ進行も含め、争いは全て時の権力者が起こしています。周りは話し合いで決めれば良いのに、、、と思うでしょうが利権が絡むとそうは言えません。

仕事に置き換えるとあるプロジェクト進行中で2名の部下が馬が合わず、罵り合っていた場合どう対処するか?下記の例をご覧下さい。

例)

部下Aは仕事は早いが先輩に対して敬意が欠ける。部下BはAより先輩でAの態度と敬意の無さを毎日課長に報告に来る。

このことを課長が部長に相談すると「お互い話をさせて膿を出させろ」「言うこと聞けないなら解雇しろ」と指示が返ってきました。

そこで部長が言うようにお互い話を出させ、部下Aには先輩に対して敬意払うようにと注意すると部下Aのモチベーションが大きく下がりチーム全体の生産性も下がりました。さらに部下Bは味を占めて他のメンバーの悪評を課長に言うようになりました(数年後部下Aは会社を辞めて独立しました)

この例えで一番の肝は部長はご満悦(問題を解決したと思っている)であることです。部長は自分に自信が無いので自分が部下をコントロール出来ているかどうかでしか自分を測れません(コントロール欲求)

部長年代は誰に聞いても白黒決着をつける方法を指示します。なぜなら考えるのが面倒で自分に責任が回ってこないからです。日本の生産性が上がらないのは有能な人材を減らし、意見を言わないイエスマンを増殖させる企業の中間管理職が原因と考察します。

 

 

②リーダーは個々の問題に首を突っ込まないで環境を作るべき

では上記の場合はどうすれば良かったでしょうか?答えは簡単で「解決しない」が最善策です。

部下Bに対してAの文句を言うなと指示をすれば課長を飛び越えて部長に「課長が話を聞いてくれません」と訴えるでしょう。そうすれば部長から物凄い勢いで叱責させることは想像に難くありません。

この場合は部下Bのコアメッセージを聞くことに注力します。傾聴とコミュニケーションで心のガードを下げてさらに拝聴するとプライベートが上手くいってなくてイライラして部下Aの態度に腹が立った(怒りのハードルが下がっていた)という事実に辿り着きます。

ここで重要なのは部下Bの感情(無意識)を先に知ることです。部下Bも自分が口にするまでプライベートが辛かったことを忘れているんです。これを「ヒステリー性健忘」と言います。もし部下Bの気持ちを無視すれば話を聞いてくれない上司として認定されてしまいます(一旦認定されるともう覆ません)

逆に傾聴により話を聞いてもらった感覚があれば相手に感謝の念が生まれ、心のうちを吐露すれば自分自身の無意識が自分の心のハードルを元の位置に戻してくれます。

この状態でリーダーはチームのビジョン(共通目標)を設定することで部下BはAを見ることが減り、課題解決が促進します。

水は貯めておくと濁ります。流れを作ることで新鮮な水が循環します。そこに多少濁った水が紛れても流れが新鮮な水にしてくれます

権力者がすべきことは流れを作る(環境を作る)ことで部下の問題を解決することではありません。部下の問題は上司には解決出来ないからです。

なぜなら部下の問題は部下が解決しないと解決にならないからです。

 

③清濁併せ吞めない親が争いを産む

子育てに置き換えると子供が言うことを聞かないと親は「制限をかける」「言うこときくまで繰り返す」「暴力・暴言を吐く」となります。

実際子供に強引にやらせても長続きはしませんし、言えば言うほやる気は削がれていきます。これを心理的リアクタンスといい、反発されることで親の無意識は子供に対して攻撃的になり親子喧嘩に発展します。

目的を再確認すると子供と喧嘩(親を認めさせたい)したわけでは無く、子供の自律のために勉強が必要で「今」やって欲しいということです。

それならビジョンを決めて勉強する環境を整えることが親のすべきことと考察します。将来安定した生活を望むなら企業に入るために勉強してある程度の学校に行く必要がある。そのためには朝、起きてから30分の勉強と帰宅後の30分の勉強が必要。それ以外は自由時間と決めておけば良いのです。

親から見れば「すきま時間にスマホを見ているなら勉強しろ」と思うでしょうがそういった環境を作ることで、それ以上は干渉しないことを決めておくと親の怒りのハードルは下がっていきます。

たまに出来ていない時、サボった時があっても目くじら立てないで見守ります。親自身だって運動・読書の習慣が出来ない日があるじゃないですか。

子供のサボり(濁り)も親の自己権利欲(濁り)も環境という流れがあれば自然な状態に戻ります。これが清濁併せ吞むことに繋がります。

 

まとめ

子育てで重要なのは忍耐です。ここは知識ですと言いたいところですがやはり忍耐です。

人生の先輩である親がまず我慢(忍耐)して、子供の生活をマネジメントするからです。我慢せず子供のことで感情をむき出しにするのは親の正義中毒です。

正義中毒になると子供のためという建前で子供に自分がして欲しい要望を言います。大抵は「スマホを止めて、親の話を聞いて、自分の意思で勉強しろ」です。

祖父母からそう言われて素直に真面目に勉強しましたか?してないのに自分の子供は自分の言うことを聞いてくれるはずとなぜ思うのでしょう?

それは親になって我が子を養っていて、自分の方が権力があると錯覚しているから他ありません。権力はあれば使ってみたくなるんです。

そうならないために清濁併せ吞みましょう。社会人の話に戻しますが部下Aの問題を解決すれば部下Bに嫌われます。反対もそうです。つまり解決するのに片方を見れば反対側からは「不公平」と見られるからです。

公平にするとは個々の問題を解決し回ることでは無く、あえてリーダーが「獅子身中の虫」でも対処出来る器量の大きさを持つことを指します。

親が子供を育てるのではありません。子供が親を育てるんです。