gizaemonnのブログ

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日本の会議が長い本当の理由

日本の会議は海外から見れば「無駄」と「長い」が特徴です。

 

なぜなら会議に求められるのは「同意」で「議論」ではないからである。

 

1対100でも1が勝つことある

本を読む時間も無い、新しいことに挑戦出来ない日本人が最も苦手なのが思考力の向上です。思考力は筋肉と同じで鍛えなけれな強くなりません。鍛えるためには本を読むか毎日思考のトレーニングをするかしかありません。

しかし現代人は仕事に忙殺され思考力が著しく低下。そのため考えたくない人の方は多い。そのため上司が言ったことが間違っていて「あれ?何か違和感を感じる?」ことがあっても発言が出来ない状態になっています。

例)バイヤーが新商品で「メンチカツ200g増量」を開発。

バイヤー「200g増量で価格は据え置き、全店で展開下さい」

現場  「一箱に入ってくる量を減らして下さい」

バイヤー「そんなことしたら①納品数量が減る②メーカーに迷惑がかかる」

ここでバイヤーが100人に同意を求める「バイヤー考えでいいよな!」

現場  「300g×40枚=12キロが500g(+200g)×40枚で一箱20キロじゃ腰が悪くなる。だから一箱に入ってくる枚数を減らして欲しい」

こう発言すると100人が一斉に賛同「そうだ!枚数を減らすべきだ!!」

結果:枚数は減らず、現場はバイヤーには目を付けられ、辞めるまで嫌がらせは続きました。

 

日本が議論出来ない本当の理由

権威のある人が発言すると全て正しいと錯覚することをハロー効果と言いますが物事は陰陽で良い側面と悪い側面が必ずあります。悪い側面にメス入れることで提案者からは嫌われるかも知れませんがそもそも議論は良い側面のメリットに対して、悪い側面のデメリットを天秤にかけて話し合うことが趣旨です。権力者が議論無しで「同意」しか求めないのはロジックに自信が無いからです。

課長はその上の部長の「思い付き」を自分の部下にやらせるために課長でも納得いかないまま、会議で「同意」を求めてきます。すなわち課長が部長と議論していない内容を部下が議論すれば「言うことを聞け!!(俺も部長の言うこと聞いてるんだから)」と議論の余地が無くなります。これが日本のお子ちゃま会議の真相です(生産性が上がるわけがない)

 

お子ちゃま上司が会議を長くしている

「同意」しか求められていないのに上司や司会者は「意見を出せ!」や「会議で発言しない人間は給料泥棒だ!」と声を荒げます。そんな時に意見を言ってくれるのが大抵上司に気に入られている人間(ハロー効果)になります。「意見」では無く「人間」で見ているのでその人が何を言って問題は解決しませんがとりあえず沈黙が減り、会議が進んだ気になります。

色々な部下の多岐にわたる意見を受け入れられないお子ちゃま上司が結局会議を長引かせているのです(決まったことをやらせるだけなら会議はそもそも必要ない)

 

解決方法

部長の提案を課長が咀嚼反芻して社内メールで部下にメリットデメリットと出させる。会議では司会者の他にファシリテーターと議事録を入れて問題を因数分解しておく。ストレングス(強み)はより強化し、ウィークネス(弱点)のリスクヘッジ(起こるであろう問題の対策を予め勘案する)の方向性を話し合う。課長は会議で決まったことを部長にフィードバックする。

・・・が当然ですが課長も部長の顔色しか見ません。部長の機嫌を損ねれば自分が飛ばされるからです。つまりKPI(重量業績評価指標)を決めてどうすればリスクを少なく、部長の提案を現場にやらせるか?最初からそう言えば良いのですが上司のプライドでそれが言えず、今日も日本の会議は長くなるのです。

 

まとめ

本を読んで学ばないと会社は無くなります。知見が必要なのは部下は当然ですが部下から見て成功している上司にも必要です。日本では顧客よりも上司の機嫌を取る人間が出世します。出生した人間は地位を守るためリスク(危険)を取りません。つまり改善や新しいことをしません(自分が落とされる危険があるから)長い目で見ればそれこそがリスクです。リスクが取れなくなった上司は老害でしかないので辞めさせて給料支払いが少なくなった分、新人を育てた方が未来があります。

学ばなければ自分もいつかお子ちゃま上司と同じ道を歩みます。