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価値観アップデートは楽しい

日本の子育てがおかしい理由⑮

日本の子育てが大変な理由は時代の変化に対して修正が遅れているからです。

 

なぜなら日本人のマインドは「リスク回避」で問題を先送りにする傾向があるからです。

 

 

①過ちを認められない日本人

明治22年(1889年)明治憲法が成立。この時の制度改正で男性は外で働き、女性が家を守るという考えが一般になりました。それまでは男女共に働いて家事も分担が一般的でした。当時を取り巻く背景を勘案すれば最善の方法だったかも知れませんが時代は令和になり、専業主婦が激減したにも関わらず100年以上前の制度変更や修正が出来ていない現状は大変遺憾に思います。

偉大な先人達の功績を守りたいのか?叩かれるのが嫌なのか?問題点があれば修正・変更すれば良いだけですが根本的な問題は伝統を重んじるという教育にあると考察します。

日本の教育はリスク回避のため、怒られる・罰せられる可能性のあることにチャレンジしません。

現在共働きの家庭は全体の約7割以上です。男性の家事育児時間は女性の5分の1以下以下(約45分程度)世界では半々くらいがスタンダードです。

日本の男性の家事育児時間が増えない理由の一つに男性に家事を任せられない女性心理も存在します。任せることで周りに子育てを楽していると思われたくない女性も一定数存在するからです。

子育てを男性と楽しめる家族が理想です。

②子育ては男性の方が得意

子育てと料理は女性の仕事と広く認識されていますが料理人は圧倒的に男性が多いです。同様に立てるようになってある程度の自己主張が出来る年齢に達した子供の子育ては男性の方が得意です(10か月~)

娘でも息子でも外で遊ぶことで五感が育ち、他者とのコミュニケーションで社会性が育まれます。旦那さんと外に出かけるだけで子供にとっては大冒険なんです(今だけですよ。近所の公園でも喜んでくれる安上がりなのは)

女性は子供を見る(知る)天才なのでつい子供の体調や現状の気持ちを共感してしまいます。それに対し男性は子供の目線で子供が欲する物を感知してサジェスト(提案)をするのが得意です。

例えば1歳の子供がボールを見ていたからと言う理由で「サッカーボール」を買って帰路につけば奥さんから「なんで勝手に買うの?」「もったいない」と言われます。

旦那さんはいずれ使うから良かれと思っての行動です。対して奥さんは相談をしてくれなかったこと、もっと必要になってから買った方が長持ちする・家の収納スペースが狭くなるといった多角的なことを考えています。

さらに女性は育児に関わることを旦那さんに勝手に振舞われると「子供のことを考えてくれてありがとう」なのか「余計なことされた」どっちを選択すれば家族の未来が明るいのか?と無意識に脳の判断力を消費するのが億劫なのです。男性は一方方向「買って良かった」しか考えませんが女性は二方方向以上「買っても良かった」と「勝手に買うな」の両極端を同時の考えるので判断力が下がって感情的に負の言葉を発してしまうのです。

解決策は育児については奥さんを上司と思って報連相するのが正解です。男性の皆さんも部下が独断専行・作戦無視でトラブル続きならフォロー出来ないと思います。奥さんを置いて子供を連れて出かけるならライン等SNSで「現地についた」「今から帰る」「サッカーボール購入しても良い?」と奥さんにも確認しましょう。

旦那さんを部下としてマネジメント出来る女性がこれからの日本の奥さんのロールモデルになるべきと考察します。

 

 

③日本は評価は減点方式

子供は何かすれば親が褒めてくれます。これは加点方式です。それが社会に出ると減点方式になって出世した人程、既得権益を失いたくないので「挑戦」をしません。それだけならまだ良いのですが、部下のチャレンジを疎む上司は最悪です。学びも無く、不機嫌な上司は老害でしかありません。

政治家で出世するには上司に気に入られることが成果を出すより重要です。上司に気に入られるには上司の価値観を理解する必要があります。それが出来なければ交代させられるだけです。そして上司ばかり見て国民を省みない政治家が出来上がりです。

会社で積極的に提案している方は家でも子育てに積極的です。仮説・提案が未来を切り開くからです。間違っていたら検証して修正すれば良いだけです。

スポーツで例えるならバスケでもサッカーでもただチームメイトにパスをすればパスカットされます。仲間が進む先(まだ誰もいない場所)に仲間を信じて(仮説を立てて)出したパス(提案)がゴールに繋がるんです。

 

 

まとめ

かつてセンメルヴェイス・イグナーツという神の目線を持った医者がいました。彼は「母親達の救世主」と呼ばれています。ドイツ系ハンガリー人の彼はウィーン総合病院で産婦人科の出産死亡率が高いのは雑菌によるものだと仮説を立てて、産婦人科医師に手洗いを徹底したところ死亡率が激減したことを世に発表した。しかし医師の手が汚れている(医師が乳児を殺している)などと認めなかった病院側は彼を迫害。細菌の存在が判明し、手洗いの重要性が世に広まったのは彼の死後10年がたってからでした。

日本は体裁を重んじるので小さい意見や変化は好んで取り入れますが大きな変化は先送りで「自分ではない誰かがいつかやってくれるだろう」と希望的観測に縋ります。それはやはり自分事と思っていないことが根幹です。日本の国会議員の給料水準はアメリカより高く高給取りです。政治家には「恥」を恐れないチャレンジャーが必要と考察します。

スポーツに話を戻すと「現在」に向かってパスをすると同町圧力にパスカットされます。仮説を立てて「未来」にパスする。家庭の場合は仮説を夫婦で時間を作って一緒にすり合わせることでブラシュアップ(磨き上げる)出来ます。

「子供の体と心のメンテナンスに長けた奥さん」と「子供の未来を見据えた仮説・提案が出来る旦那さん」が一緒に育児に参加することで日本の子育ては前に進むと推量します。